農業の知識や経験が全くない状態からのスタートだったため、まずは農業研修を通じて基礎を身につけ、その過程で自分に合った作物や栽培形態を見つけたいと考えました。そこで研修一年目は、高知県の有機農家のもとで、土づくりの基礎から学び、年間約50品目に及ぶ多様な野菜の栽培を経験しました。
その中で特に興味を持ったのがトマトでした。二年目は、つくい地域で施設トマトを栽培している農家のもとで研修を受け、施設栽培によるトマト生産の技術や経営について学びました。トマトを主作物に選んだ理由は、比較的販売単価が高く、⾧期間にわたる栽培が可能であること、さらに栽培方法や管理の工夫によって品質や味に個性を出しやすい点に魅力を感じたためです。また、私自身がトマトを好んでいることも、大きな要因の一つです。トマトの⾧期栽培には施設栽培が適していることから、施設農家として経営していくことを決めました。栽培作物を選ぶ際には、多品目・少品目にかかわらず、地域の中で「これなら任せられる」と認知される代表作物を一つ持つことが重要だと考えています。